<利用者の声>オンラインの”距離感”が自分には合った

お話をしてくれたひと

名前:和樹さん(仮名)
年齢:20代半ば
利用のきっかけ:高校を中退してからひきこもり状態が続いていたのを見かねたお母さまと一緒に相談にいらっしゃいました。ほかの支援プログラムも利用して、現在はアトオシに参加しています。

     

オンラインの”距離感”が自分には合った

はじめて(別の支援プログラムで)相談に行った日は、親以外の人と久しぶりに話したので記憶に残っています。

スタッフと1対1で話したんですけど、自分の話をよく聞いてくれたので、通っても大丈夫かなと思いました。

しばらく通って一度就職することができたのですが、その職場の人に、「コミュニケーションうまくないよね」と何度も言われ続けました。もともと得意でないことは自覚していたのですが、その頃は自分って駄目だなと、自己嫌悪ばかりして退職しました。

一度就職したことで卒業した気持ちでいたので、もういちど相談に行くのはちょっと気まずかったですが、アトオシ・オンラインが新しく始まるという話を聞いて、このプログラムに参加することにしました。

前の職場での経験で、コミュニケーションの苦手意識が一層高まっていましたが、オンラインという距離感は自分にとても合っていました。アトオシ・オンラインを利用しての一番の変化は、ひとと話すことに慣れたことだと思います。

家から参加できるのも体力的に気楽ですし、自分の部屋から参加できる安心感もありました。自分の使っているパソコンはカメラが付いていないので、顔を映すことなく参加しています。

他の利用者のひとと話してみると、自分と似たひとも結構いて、こういう人たちがいてもいいよねと客観的に自分のことも受け入れられるようになりました。

たしかにおしゃべりが得意だったら楽しいだろうけど、絶対にそれだけが良いことってわけでもないなと思ってはいました。それをスタッフに話してみて、「これが自分だから、無理に周りに合わせなくていいんじゃないかな」と言ってもらったことでこの考え方のままでいいんだと思えました。

それからは、相手のリアクションを見るのが怖く話せないこともあったけど、誰もそんなの気にしていないなと開き直った感じです。

はじめてここに来てからいままで、いろいろな経験をしてひとと話すことに慣れてきたとはいえ、まだまだ怖いと思う気持ちはあります。

いまは、日常生活の中でうまくコミュニケーションが取れなかったと思った場面を振り返って、どう言えば相手を傷つけることなくスムーズに会話ができたのかをスタッフと一緒に考えて、自分の語彙の選択肢を増やしています。